野球日本代表に一言
まだ3位決定戦が残っているものの、一言物申しておきたい
前回五輪の反省から、選手たちは一戦必勝、一球入魂、好球必打の心構えで戦ってきたはず。しかしながら打席での態度は何が何でも食らいついていくという執念にどこか欠けたのではないか?追い詰められてからのバントやヘッドスライディングなど、確かに執念の一端は見せたかもしれない。しかし逆に言えば、追い詰められてからでないとそうしたものが出なかったのではないか?
今夜の試合に限っても、序盤から狙い球を絞り、最終回に中村紀洋が見せたような、厳しい球はファウルで粘るような打撃を繰り返していれば、もっと早くに崩すことができたのではないか?平素から「一球の重み」を口にしていた割には、それが十分に理解できていたとは到底思えない淡白さだった
決勝点を与えてしまった松坂の投球は致し方ないところもあったが、あの場面も無理に勝負に行く必要は何もなかった。ストライクを狙わず、次打者までに1アウトを取ればよかったのではないか?この辺は結果論と言われればそれまでかもしれないが、一点の重みに対する考えの甘さがあったと言えまいか?
今回の日本代表は一流のプロ選手を集めた初めての代表チームだ。しかも急造とは言えないほど準備も積んできたチームだ。加えて日本プロ野球界は人気凋落に喘ぎ、再編の危機にさらされている。であるからこそ、世界の舞台で最高レベルの野球を見せ、日本野球の威信を示す必要があった。今回、このタイミングで絶対に負けてはならなかったのだとわしは思う
厳しいことを言うようだが、今回の敗戦には本当に失望した。銅メダルを獲得してもこの敗戦は取り返しようがない。しかし、せめて最後に圧倒的な強さを見せて、日本野球の質の高さをほんの少しでも示してきてほしい。いや、そうでなければ許されない