「ハリーポッターとアズカバンの囚人」
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2004/12/17
- メディア: DVD
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このシリーズ、最初は魔法学校の楽しさが魅力の子供向け作品だったのだが、一作ごとにどんどん話が暗〜くなっている。その上、子供向けにしては尺が異様に長い。この3作目に至っては「裏切り」が物語の重要な要素になっており、およそ子供向けとは思えぬダークさ加減。かと言って大人が腰を落ち着けて楽しめるような重厚さもないので、どうにも中途半端な印象が残ってしまった
2作目までは楽しさとカタルシスが同居する、中盤のハイライト的役割を担っていた「クィディッチ」の場面も今作では単なる話の繋ぎでしかなく、爽快感は皆無。むしろ後味の悪いおどろおどろしさしか残らない
成長した主役三人組の学校生活の場面はそれなりに楽しさを残してはいるものの、本来もっと迫力を増していて欲しいはずのライバル・マルフォイ君はただのイヤミないじめっ子でしかなく、女の子に殴られて半べそかいて逃げ出す体たらく。反抗期に突入して、逞しさを増したハリーに比べるといかにも幼く、むしろ前作よりも精神的にも肉体的にも後退しているとしか思えなかった。主人公のライバルがライバルとしての用を果たしていないという状況は、どう見ても構成上の欠陥としか言いようがない気がする
クライマックスに登場する道具と問題解決の手法については、ネタバレになってしまうので詳しくは書かない。しかしあれってファンタジーの禁じ手だと思うのはわしだけ?スーパーマンじゃあるまいに。あれができるんなら、その後の話なんでもオッケーになっちまうでしょうが?まあ、もっともスーパーマンは、惚れた女を助けるという非常に個人的な理由でその禁じ手をやっちゃうんだけどね、、、ってここまで書いたらバラしたも同然か?^^;
つまらなくはない。決してつまらなくはないんだけどなあ