「スーパーサイズ・ミー」
- 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
- 発売日: 2005/07/08
- メディア: DVD
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実験のルールは3つ。1)1日3食、マクドの店内にあるものだけを食す。2)実験中、全メニューを一度は注文する。3)「スーパーサイズにしますか?」と聞かれたら必ず注文する
実験当初は嬉々としてマクドのハンバーガーにかぶりついていたモーガンだったが、3日目に初めてのスーパーサイズに挑戦するとそのあまりの量に辟易、ついには嘔吐してしまう。まだ序盤なのだが、このあたりで既にマクドの商品が有害なことは十分によくわかる。見るからに顔色が悪くなり、疲労の色が濃くなっていく様子は必見だ
さらに映画はマクド商品のもつ中毒性をも描き出す。無気力で体調も悪いと言っていたモーガンがマクドにかぶりついているときだけは妙にハイになり、その後まもなくまた元の無気力に戻っていくさまが実に恐ろしい
これらのマクド商品の有害性を暴いていく中盤までの展開はかなり興味深く、軽妙な演出もあいまって引き込まれる。しかし終盤に入るとあとは同じ展開を繰り返すだけで、実験そのものの面白みはどんどん薄れていく。観るべきものがあるとすれば、モーガンの体調悪化の度合いが医師の予想をも遥かに超えるレベルで進展していくことくらいか。おそらくこの辺りでダレる人も多いと思う。個人的にはあと一押し何かが欲しかった印象だ
随所に挟まれるアニメーションや音楽を駆使した演出手法は、マイケル・ムーアのそれにそっくり。そのためどこか二番煎じの印象が拭えないが、実験自体のオリジナリティーと視点の面白さは十分評価に値する。何よりマクドナルドのような大企業に対して、臆することなく真っ向から疑問を投げかけているのがスゴイ
ファストフード大好き、マクド大好きという人には、ぜひ今すぐにでもこの作品を観て欲しい。観た直後からマクドにだけは行けなくなること請け合い。少なくともわしはもうマクドには行くまいと心に決めた