カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の47歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

「幸せのレシピ」

テレビで予告を見て、相方が観たがっていたので北上のワーナーマイカル

主演はキャサリン・ゼタ・ジョーンズ。彼女の演じる主人公ケイトが実にかわいくない(笑)。意固地で猜疑心が強く、さほどの向上心は無いのにプライドだけは高い。対人関係も閉鎖的で自己中心的、自分の思い通りにならない相手でないと気が済まない。まあ、いわゆる「負け犬」スタイルを開き直って肯定してしまっているタイプ。「かわいくない」と書いたが、これが「わかる!」という世の女性は多いことだろう

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以下ネタばれあり
このケイトが母親を失った姪のゾーイを引き取るところから物語は動き始めるのだが、子供を目の前にしても相変わらずの自己中心ぶり。一応うまく接しようとはしているのかもしれないが媚びることしかできないのでますます子供の心は離れていく。そこに手を差し伸べるのが、アーロン・エッカート演じるニック。明るく善人の彼の登場によって始まる、ケイト(とゾーイ)の心の溶解ドラマ=「幸せに至るレシピを見つけ出す作業」がこの映画の「肝」だ

本来はゾーイがニックと触れ合うことによって閉ざしていた心を開いていく過程の中で、ケイトもまた何かを学び、成長していく姿が描かれなければならないはずなのだが、最後の最後までケイトは自ら何かを学んだようには見えない。ゾーイを導いたのはあくまでニックやアパート下層の住人であって、ケイトはそれらの人々に寄りかかってばかりで、先に書いた映画の「肝」がさっぱり見えてこないのだ

それが証拠に映画の終わり近くになってもケイトはレア・ステーキを要求する客に生の肉を叩きつけて店を飛び出したりする。作品の方向性からして、あの段階ではケイトはかなり成長した人物になっていなければならないのに、あのキレっぷりでは「何も変わっていない」と見られても仕方ないのではあるまいか?

この映画の欠陥はケイトの心の成長あるいは成熟の過程、段階がしっかりと描かれていないこと。これに尽きる。故に何もしていないのに予定調和的な幸福が向こうから勝手に訪れてくれたような印象になってしまう。それさえ描かれていれば、ラストで彼女が踏み出す一歩にも十分な説得力が生まれたことだろうと思うのだが