カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の49歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

内藤対亀田大を改めて振り返る

「最低最悪の世界戦」などと言われている件の試合。わしは亀田興対ランダエタの初戦に比べればまだマシだったのではないかと思っているのだが、亀田大毅の暴挙によってタイトル戦そのものの価値すら問われる問題にまで発展してしまったことは確か。しかも試合後の内藤選手の証言や中継映像、音声などから亀田一家ぐるみの反則行為が次々と暴露される事態に

他所で大騒動になりつつあった時点で、正直もうこの試合については触れなくてもいいかと思っていたのだが、あまりにヒドイ反則の証言や報告に出るに至って、改めて録画しておいた試合の中継映像を見直してみることにした

ついつい見なくてもいい入場シーンまで戻して見てしまうw初めて見たときは「どんなもんかな?」と思っていた内藤選手の入場テーマ「Romanticがとまらない」のイントロがこの日ばかりはたまらないほど格好良く響き渡る。顔にびっしりと汗を浮かべ、緊張の表情が滲むチャンピオン内藤の姿に、結果がわかっているにも関わらず昂奮を抑えきれない

記者たちがカメラを構えるエプロンサイドが随分広く余裕がある。ボクシングのリングは大きさの規定が曖昧なのだが、リングそのものの大きさより、かなりロープを狭く囲っていることがわかる

試合開始。亀田大は背を丸め、低い姿勢に極端なピーカブースタイル。内藤から見れば、おそらくグローブと頭しか見えないような体勢。ガードの間から亀田の目を覗き込むことすら困難だったのではなかろうか?単に打たれないこと、倒されないことを目的とするならばこのスタイルは正しい。が、それは王者の戦い方。挑戦者がこれでは試合にならない

2R2分ごろ。疑惑の場面が。試合を中断させたレフェリーが亀田大のグローブから何かを取って、リングサイド(のアシスタントレフェリー?)に投げる

一体、これはなんだったのか?実況は何事もなかったかのように完全に無視。「ゴミですかね?」とすら言わない

最初は体を起こして上下にパンチを飛ばしていたチャンピオンだったが、このままでは埒があかないと見たのか、体を沈めて接近戦を挑む。3R2分30秒すぎ、内藤選手の右目上が切れる。録画していた人はこの直前を見ればわかると思うが、この傷は明らかにバッティングによるもの。頭をぶつけた直後、亀田大が自分の頭に手をやり、髪型を気にするような動作をするのがわかるはずだ。すかさず、ほとんどまだ切れたか切れていないかわからない程度のタイミングで「内藤選手のまぶた、切れましたね」との実況。まるでこれを待っていたかのよう

亀田大のバッティング狙いに対して内藤選手は、このあたりから再び体を起こし、接近する亀田を上から押さえ込むような体勢が多くなる

6R2分すぎ、解説の鬼塚が内藤選手に対して「反則ぎりぎりのテクニック」発言。どこを見ているんだ、こいつは!

7R30秒すぎ、内藤が繰り出した左ボディーへのパンチに合わせて亀田大の左フックがカウンター気味にテンプルへ。手ごたえを感じたのか一瞬喜びの表情を浮かべて両手を挙げる亀田大。が、これまでの相手なら倒れてくれたであろうパンチが効かず、首をひねる亀田。この後から内藤選手が証言していた「サミング」行為がかなり露骨に行われるようになる。1分30秒ごろ、クリンチに行った内藤選手を亀田は2度にわたり上から抱え込むようにしてグローブを顔にこすりつける。内藤選手は「サミング(親指で)」と表現していたが、確かに親指の関節部分を押し付けているように見える。グローブは革製なので強く擦れば摩擦で皮膚が切れる。故意か偶然かは置くとしても、この行為で内藤選手の傷口が広がったことは間違いない。亀田大がひじ内側を内藤選手の背中に叩きつけ、最初のスリップダウンとなったのはこの直後

さらに頭突き行為はエスカレート。突進され、頭でコーナーに押し込まれた内藤選手は苦痛の表情。頭を突きつけてもみあう場面では、またもあやしいグローブの動き。11R、12Rはそれこそ反則行為以外何もしていないと言ってもよいほど。最終ラウンドの開始時、通常は両者がグローブを合わせるのだが、亀田大はそれすらしない。自分を「プロ」だと言うくせにあまりに稚拙な振る舞い。このラウンド、亀田大はとにかく内藤にしがみつき、体を預けるばかり。もつれて倒れた後にはグローブを内藤の顔に押し付ける。一連の動きはもはやどう見ても偶然ではない

問題になっている11R開始前のセコンドの指示だが、イヤホンで聞いてみると亀田史郎「**玉打ってもええから」興毅「大毅、肘でもええから目ぇ入れろ」とはっきり聞こえる。亀田興毅はこれは亀田家のボクシング用語だと説明しているそうだが、いくらなんでも「肘でもええから」が「肘を上げてガード」の意にはならんだろ

改めて見返してみると、亀田大の反則行為は確かに試合全体にわたって続けられていることがわかった。その多くはボクシングではよくあるものと言えなくも無いが、あそこまで徹底しているというのはいくらなんでも悪質に過ぎる。気になるのは、亀田大自身がどこまで本気で勝つつもりでやっていたのか?ということ。内藤選手の右まぶたを狙ったのは事前の作戦どおりだろう。想像するに負傷によるTKO勝ちまでが亀田サイドのプランだったのではないか?あの「打たれない」ためのスタイルにしたのは、まともには勝てないと踏んだ史郎の作戦だったと思われるが、7Rのパンチが当たったときの亀田大毅の表情を見ると、亀田大自身は最後まで自分の力を信じ込まされていたのでは?とも思う。ひょっとすると今までの試合も、対戦相手は史郎の仕込みだが、大毅自身は実力で勝ったと思い込んでいたのかもしれない。まあ、仮にそうだとして、いずれにしても愚かなヤツということになるだけの話だが

いずれこの反則に関してはコミッショナーの裁定が下ることだろう。どんな裁定になろうとも、もう亀田史郎だけはボクシング界から追放した方がよい。もともと素人の門外漢なのだから、息子たちの今後*1にとってもその方が良いはずだ

それともう一つ。内藤選手はもうこれ以上この試合のこと、亀田のことには触れない方がいい。その方がチャンピオンとしての自分の価値を高めることになるだろう。内藤選手にはポンサクレックとの第4戦に期待したい。敵地で防衛することがあったら、それこそ歴史に残る快挙。亀田のことはもう忘れて、ぜひそれを実現して欲しい

*1:「今後」があるのかどうかはともかく。D社も懲りたろうしw