カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の49歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

「韓国コンテナ船、海自護衛艦衝突事故」結論

こういう場合、韓国コンテナ船側に惜しみないシンパシーを感じつつ、海自と海保は叩けるだけ叩こうというメンタリティーを有するメディアの記事を引用した方がよいでしょう、というわけで朝日新聞
asahi.com(朝日新聞社):海保側「左を追い抜いて下さい」衝突前、韓国船に伝達 - 社会(1/2)
asahi.com(朝日新聞社):海保側「左を追い抜いて下さい」衝突前、韓国船に伝達 - 社会(2/2)

 福岡・山口県境の関門海峡で起きた海上自衛隊護衛艦「くらま」と韓国船籍のコンテナ貨物船カリナスターの衝突事故で、海上保安庁の管制機関がコンテナ船に、前を運航していた貨物船を「左から追い越す」よう伝えていたことが28日分かった。第7管区海上保安本部(北九州市)が明らかにした。7管は「管制機関は護衛艦の接近情報も提供した」と説明している。

 情報伝達後、コンテナ船と前方から向かってきた「くらま」が急接近し、管制機関が注意を促した直後に事故が起きたことも判明した。現場の航路は右側通行で、左から追い越すと、向かってくる船に近づくことになる。コンテナ船の運航会社は「管制室から『左を追い越せ』と指示が出た。左に向きを変えたら衝突した」と説明している。

 7管は管制機関の情報提供について「指示や命令ではなく、あくまで助言。援助措置で、従うかどうかは船長の判断」と説明しつつ、「事故原因につながった可能性は否定できない」と話している。

 管制機関は関門海峡海上交通センター北九州市)。7管の直属組織で、関門海峡を運航する船舶に安全上必要な情報を提供している。

 7管によると、センターとコンテナ船などとのやりとりは事故の約4分前から始まった。まず、コンテナ船が前を進んでいた貨物船に接近したため、貨物船からセンターに「(コンテナ船に)左を追い抜いてもらいたい」との連絡が入った。センターはコンテナ船に「左を追い抜いて下さい。前方から自衛艦が来ているので気をつけて」と情報を提供。「了解」との返事があったという。

 センターはさらに、前方の貨物船に右に寄るよう伝え、「安全と判断した」という。

 その後、コンテナ船と「くらま」が急接近したため、センターは「くらま」に「非常に接近しています。注意を」と呼びかけ、その数十秒後に衝突事故の連絡が入った。

 28日に記者会見した北沢俊美防衛相の説明などによると、「くらま」は海峡通過にあたり、乗組員全員が見張りなどにつく「総員配置」の態勢を取り、甲板上にも隊員を置いた。艦長は見張りの隊員らからコンテナ船接近の報告を受けた。海上交通センターからも「近接している船があるが大丈夫か」と連絡が入ったという。艦長は「衝突回避のため急減速の措置をとったが間に合わなかった」と聞き取り調査に説明したという。

 7管は同日、両船を業務上過失往来危険の疑いで現場検証して事故原因の究明に着手し、両船の航海日誌などを押収した。レーダー機器の記録などから詳しい航跡などを分析する方針だ。

関門海峡海上交通センターの主張はだいたい昨日の拙ブログの見解と同じ。違うのは、センターが「安全と判断した」という部分。ここの解釈は分かれるところだろう。「センターの判断が誤り」という見方もできるだろうが「センターが安全と判断できる航路が確保されたにもかかわらず、カリナスターはくらまの針路を塞いだ」との見方も可能だ。しかし、いずれにしてもカリナスターの船長が自らの判断を誤ったことには違いがなさそうだ

なお関門海峡海上交通センターのサイトでは今回同様のケースについて具体的かつ詳細に注意を促していた



さらに毎日新聞の記事によると、韓国コンテナ船は当初前方を航行する貨物船を「右側から追い越そうとした」と証言している

 カリナスターを所有する韓国の南星(ナムソン)海運は取材に「前の船舶を右側から追い越そうと針路を変えたが、関門管制から左側から追い越すように指示を受け、左にかじを切ったところ前から来た『くらま』の艦首と右舷船首が衝突した」と説明した。

そしてさらに追い越す際のルールとして関門海峡海上交通センターでは次のように書かれている

上記の画像は関門航路全体での基本ルールで、早鞆瀬戸付近では右側からの追い越しが禁じられているのは前掲のとおり。もしもカリナスターがこれを知っていたのだとすると、右側追い越しの汽笛を鳴らした可能性もある。そうであれば前方貨物船からの連絡で管制が左側からの追い越しを指示したのはルール上当然ということになる

以上を総合的に判断して言えることは、関門海峡海上交通センターが出したとされる「指示」は、海峡航行の基本ルールに則ったごく当たり前のもので、カリナスターおよび周辺を航行中の複数船舶の安全確保を目的に、情報の提供と注意の喚起を促したものに過ぎない、と考えるのが妥当だろう

結論:
海自には一切責任なし。海保の責任は一定程度認められてもカリナスター独自の判断が最終的な事故原因
以上
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