カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の45歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

ハッピーフライト

WOWOWで放送されていたのを録画。息子が昼寝している間にテレビでの鑑賞となった

旅客機が飛び立ち無事に戻ってくるまで、ただただそれだけを描いた作品。こう書いてしまうと退屈そうに思えるかもしれないが、通常パイロットと管制もしくは客室乗務員といった花形にばかり向きがちな視点を、機材整備や空港フロント、バードパトロールといった裏方にも向けて丁寧に描き込んでおり、ある種社会科見学的に楽しめる作品に仕上がっている。むしろ視点を広げてしまった以上、舞台は限定的にならざるを得なかったのだろうし、各キャラクターのサイドストーリーもサワリ程度。それでいてしっかりと最後まで楽しませてしまうバランス感覚は見事

主役級の俳優を複数人配しながら、その誰もが「主役」とは言い難い、という構造は、日本の商業映画としては極めて珍しいパターン。宣伝を見る限りは綾瀬はるかが主役なのかと思っていたのだが、彼女の見せ場は中盤で早々に終了してしまう。むしろサイドストーリーで出会いの予感を漂わせた田畑智子の方が印象は強い。この辺りは「旅客機が飛ぶ際、誰かが中心になってしまってはいけない」というANAへの配慮だろうか?

それにしても非常に几帳面なつくりの映画だ。随所にちりばめられた伏線を丁寧に拾って消化しつつ、話の本筋からは外れることなくすべてが大団円へと収束していく。予定調和と言ってしまえばそれまでだが、ここまで見事に収斂させる技を見せつけられると舌を巻くよりほかない。しかしあえて言うなら、本来「バカ映画」の人のはずの矢口史靖らしさは残念ながら見られなかった。近作の「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」でもお約束のごとく、冗長なまでのバカシーンが挿入されていたのだが、今回はそれは一切なし。コミカルさは保ちつつも、真面目一辺倒にストーリーを消化しきった様子を見るにつけ、ついスポンサーの「縛り」がかなりキツかったのでは?と邪推せずにはいられなかった。だとしても、その上でここまで「万人が楽しめる」作品に仕立て上げた手腕は高く評価されてよいのではないかと思う

誰も不幸になることはないので、誰とでも安心して楽しめる作品。そう思うと意外にこれは貴重な作品なのかもしれない
ポチッとな

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