カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の45歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

「悔しい」で済ませたくない

バンクーバー五輪女子フィギュアスケート浅田真央選手は五輪女子フィギュア史上初となる2度のトリプルアクセルを成功させたが、韓国のキム・ヨナが叩き出した空前のインフレスコアの前に金メダルの夢を阻まれた

確かにキム・ヨナの出来はわしがこれまでにTV観戦したそれほど多くない試合の中でも最高のものだった。いつもの「判定されない」回転不足も「減点されない」エッジエラーも見られなかった。しかし新たな挑戦はなく、いつもとそれほど代わり映えしないプログラム構成を、ただノーミスで滑っただけに過ぎない彼女の得点は「史上最高」を記録した。この時点で浅田選手がどんなに完璧な演技をしようともこの得点を上回ることは不可能だった。先に逆転不可能な点数を見せられてしまった浅田選手の心の動揺は如何ばかりだったか

はっきり言ってしまおう。こんなものは茶番である。あの日のキム選手の出来が素晴らしかったことは認める。演技の完成度を指標とするなら、相対的に見てあの日のトップがキム・ヨナ選手であったことは認めてもよい。しかし、あの荒唐無稽とすら言える「世界最高得点」だけは絶対に認めるわけにはいかない

では改めて二人のスコアを見てみよう

まずキム・ヨナ。技の出来映えをジャッジが判定するGOEの加点が驚くなかれ合計17.4点。なんとトリプルアクセル2回分以上の加点がジャッジの判断で為されていることになる。技1つあたりの平均をとっても1.3点以上。すべての技にダブルトゥループをくっつけたような形wということになってしまう

さらに構成点(プログラムコンポーネンツ)は吃驚仰天の71.76点。単純比較はできないが、もしも男子並みの加重がかけられれば技術点との合計は168点となり、これは男子金メダルのライサチェクの得点をも上回る

この得点もルールの範囲内だと言ってしまえばそれはその通りだろう。「ジャッジは完成度を見たのだ。キム・ヨナは現行の採点システムの中で効率的に得点を稼ぐ方法を熟知していた」という意見もあろう。そうした声はとりあえず保留して次へ移る

こちらは浅田選手の採点表。GOEの合計は8.82点。かなりの高得点だが、キム・ヨナとはこれだけで8.58点も差がある。トータルの出来が違ったので仕方なかろうと言う人もいるだろうが、ちょっと待って欲しい。GOEは技が実施された段階でジャッジがその技に七段階評価をつけるものだ。つまり本来GOEには演技全体の出来はまったく加味されないことになる。ご存知の通り、この日の浅田選手の演技は後半のトリプルフリップ(この日は回転不足を取られた)からのコンビネーションジャンプで着氷をミスするまでほぼ完璧なものだった。しかしそこまでの6つの技の合計GOEは5.6点。同じくキム・ヨナの技6つ目までのGOEは合計10点である。ここまでの出来だけを見て、両者にそれほどの大差があったと言えるだろうか?増して浅田選手はほかの誰にも出来ない大技を二度も成功させているのに、なのである

ちなみに浅田選手が回転不足を取られた3F-2Lo-2Loの基礎点は8.5点。演技開始2分経過後なので1.1倍で9.35点。シングルになってしまった3Tは4.4点。基礎点で合計8.14点損をしているので、仮にミスなく演技出来ていれば或いはキム選手と同程度の技術点を得ることはできたかもしれない

しかし問題はこれだけではない。浅田選手の構成点はキム選手のそれを大きく下回っている。単独で見れば十分に高い得点だが、先述の通りキム選手の得点は男子をも超越するハイスコアなので上回ることは事実上不可能。しかも浅田選手の採点にはSPの時と同様、かなりのバラつきが見られる。技の実施やスケート技術に9点台の高得点をつけるジャッジがいる一方、すべて7点台という不可解な点数をつけたジャッジが一人いるのがわかる

ここで3位のロシェット選手の採点表を見てみる

3つの技に対しGOEマイナスとなったロシェット選手の構成点が浅田選手を上回ってしまっている。しかもジャッジ間の点差は誤差の範囲におさまっており、浅田選手ほどのバラつきは見られない。地元開催のプレッシャーと直前に母を亡くすという悲しみの中、大きなミス無く演じきったロシェット選手の健闘は十分に賞賛に値するものだと思うが、技術的にさほど見るべきものの無かった彼女の得点が、結果として浅田選手に肉薄するものになったことには大きな疑問符を投げかけざるを得ない

ついでなので5位安藤美姫選手の採点表

GOEがあまりに低いこともさることながら、構成点のバラつきのヒドさは浅田選手に匹敵する。全項目に8点以上を与えたジャッジがいる一方で、2人のジャッジが6点台をつけるというこれまた不可解な採点。本当に同じ採点基準のもとに付けられたものなのか。採点表を見比べれば見比べるほど疑いは強まるばかりだ

最後に今年1月に韓国で行われた4大陸選手権での浅田選手のFSを動画で。これを下記採点表と見比べて欲しい
3A−2Tの後半で回転不足を取られた以外はほぼミスなく滑り終えた浅田選手の得点は126.74点。演技構成が五輪とまったく同じことは一目瞭然(正確には3Fの後のコンビネーションを省略している。基礎点の差はわずか)だと思うのだが、2つのミスがあった五輪の得点より約5点も低い

これだけでも「世界最高得点」なんぞが如何にナンセンスであるかということは、おわかりいただけることと思う

結論から先に書くと、不可解な判定基準とジャッジの手心一つでどうにでもなる採点方式は一刻も早く改めるべきだ。そして浅田選手はこの4年間、この不可解な判定と戦い続け、プログラム構成を大きく変化させてきた。それに対して、キム・ヨナ選手のプログラムはシニア転向後からほとんど進歩していない。にも関わらず、浅田選手の得点の伸びを大きく上回るペースでキム・ヨナ選手は「世界最高得点」(だけ)を更新し続けてきた

この事実を知らずに、「キム・ヨナは採点方式を最大限に利用してプログラムを組んだ。その結果勝利した」とか「浅田選手はトリプルアクセルにこだわり過ぎた。トータルの力で及ばなかった」などと軽々しく口にしてはいけない。それがわしの言いたいことのすべてだ

浅田選手、本当にあなたは素晴らしかった。ありがとう。次の五輪ではあなたの朗らかで屈託の無い笑顔が表彰台の真ん中で見られることを心から願っています
ポチッとな

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