ローリング・ストーンズ「ダーティ・ワーク」
どんどん乗ってみる。今度のお題は「男の、男による、男のためのロック名盤百選」
- アーティスト: ザ・ローリング・ストーンズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1998/03/11
- メディア: CD
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ストーンズの名盤といえば、おそらく多くの人は「レット・イット・ブリード」や「ベガーズ・バンケット」や「メインストリートのならず者」あたりを挙げるのだろうが、わしにとってはこの「ダーティ・ワーク」。第6のストーンと言われたブギウギピアノの名手、"ステュ"ことイアン・ステュワートに捧げられたアルバムでもある
このアルバムはストーンズの全アルバムの中でも最も攻撃的で野性味のあるサウンドを聴かせてくれる。全編これぞロックンロール的アプローチが心地よい。楽器構成も極めてシンプル。「Had it with you」という曲に至ってはなんとベース無し(!)という掟破りまでやっている。この時期ストーンズはミック・ジャガーのソロ活動などから解散の危機にあったと言われているが、このアルバムでは完全に音楽的イニシアチブをキース・リチャーズが握っていると思われる曲が並ぶ。ジャケット写真もそれを裏付けるように真ん中にデ〜ンとキースが大写し。途中「Winning ugly」と「Back to zero」の2曲はミック色が強いものの、その他の曲は作者名にロン・ウッドの名が併記されていることから見ても、ほぼキースとロニーの共作であったと思われる
「Fight」「One hit」「Dirty work」などは、ひたすらにかっこよいカッティングギターのサウンドに酔いしれてしまう。モダンに走って原点を忘れがちだった80年代のストーンズにとって一つのエポックと言っていいアルバムだとわしは思うんだけどもな