カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の49歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

「スクール・オブ・ロック」

昨年見た映画私的ベスト4に選んだ作品

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

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夢をあきらめきれず、仲間からも疎まれている熱血中年ロッカーが良家の優等生たちにロックを教え込むうちに自らも成長していく、というありがちといえばありがちなストーリー。序盤のうちはあまりにも軽薄で無責任すぎる主人公に少々ついていけないものを感じるのだが、それにも関わらずこの映画を推してしまうのは、全編に流れるロックへの愛、それも70年代くらいのロックが輝いていた時代への愛情がひしひしと伝わってくるからだ

主人公を演じるジャック・ブラックは一見およそロックスターとはほど遠いルックスの持ち主だが、彼が半ズボン姿で一心不乱にギターをかき鳴らす姿はAC/DCのアンガス・ヤングにそっくり。劇中、彼が子供たちの不満をネタに即興の曲作りをする場面があるのだが、その魂のこもった熱唱ぶりはロックの原点を感じさせ、一種感動的ですらある。少々演技が大袈裟すぎるきらいもあるかとは思うが、これくらい荒唐無稽なストーリーにはあのくらいでないと合わないのだろうとも思う

子役も良い。演奏のできる子供を集めてオーディションを行ったということだが、よくもあれだけ個性豊かな子供たちを集められたものだと感心してしまう。見事までに各々の役割を演じきり、決して誰かが突出することもない。焦点を演奏メンバーだけに絞らず、その他の子供たちにも裏方の役割を与えたのも面白い。この手の学校を舞台にした映画ではどうしてもその他大勢の子供たちが途中から無視されがちになるものなのだが、その問題を多少強引ではあるが見事に解消している

ともかく非常にサービス精神にあふれ作りこまれた映画で、全編これスラップスティックの趣。最近はエンドロールに仕掛けのある映画も珍しくないが、ここまで楽しませてくれる作品は稀だろう。堅いことは抜きで、気楽に「あはは」と楽しんで欲しい映画だ