カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の49歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

怪しげな海自誤射報道

事件そのものは全面的に自衛隊人為的ミスだと思う。猛省を促したいとも思うが「国民を守るための実弾が住民に向けて撃ち込まれた」という毎日新聞(たぶん青森版)の見出しはあまりにセンセーショナルに過ぎる。単なるミスなのだから、再発防止を促せばそれでよい

しかしこの記事、どうも怪しいところがあるので一応つっこんでおく

9月7日の毎日新聞朝刊より

むつ市海上自衛隊大湊地方総監部(大湊基地)の西側には国道338号を挟み、かつて「軍港の街」と言われた旧大湊町の中心市街地だった街並みが広がっている。
 同市宇田町にある大湊幼稚園の佐々木正園長は「誤射当時、女性の先生2人が園内に残っており、パンパンという花火のような音を聞いた。今までに、このような誤射は一切なかった。夜で園児が一人もいなくてよかった」と顔をしかめた。
 また、同総監部から西約100メートルに住む主婦(30)も「パンパンパン」という音を聞いており、「爆竹かと思ったが……。しばらくして車が慌ただしく基地を出入りしていた」と誤射直後の緊張した街の様子を語った。

事故を起こしたミサイル艇が装備している20ミリ機関砲はこのタイプ
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発射速度は毎分450発だから、一秒当たり8発。今回誤射された弾丸は10発だから、射撃時間は1.25秒ということになる。ちょっと軍事というか兵器の知識がある人ならば、この手の機関砲が「花火のような」とか「爆竹かと思」うような音など立てないことは先刻承知のことと思う。銃身が駆動する際の作動音が「花火のよう」に聞こえたかどうかはともかく「パンパンパン」などと複数回音が聞こえることはありえない

この証言者は「誤射」のニュースを聞いた後にそのような音を聞いた「ような気が」しただけなのではなかろうか?
あるいは本当に音そのものは聞いたのかもしれないが、「射撃音」であったという後付けの情報から無意識的にそのような「演出」を行ってしまったのではないか?という気がする

証言が無意識的であったにしろ意図的であったにしろ、その信憑性を疑わずにそのまま記事にして垂れ流し、結果として印象操作を行っていることはひとえに記者と新聞社の問題だ。反軍・反戦もよいが、それを訴える正確な情報を伝えるためにもやはり軍事知識は不可欠と言わざるを得まい(皮肉だぜよ)