今年の年末は次世代レコーダーの本格普及に向けた動きが熱い。特に松下、ソニー、東芝の3社が市場に投入した新モデルには各々の戦略が明確に現れていて、その「本気度」をうかがわせる
まず松下
最上位機種のDMR-BW900からHDD500GBのBW800、同250GBのBW700の3モデルを発売。最大の特長は
AVCRECに対応し、BD-Rへの長時間録画とDVD-Rへの
フルHD記録に対応したことになろうか。現状実売価格はBW700が12万円、BW800は17万円、BW900は22〜3万円といったところ。HDD容量以外に大きな違いが無いように見えるが、実はBW700だけ
HDMIでの1080p出力に対応しておらず、この辺対応映像機器を持っている人は注意が必要。個人的には
i.linkでのTS入出力に対応していることは高く評価したい
次にソニー
ソニー製品の他との最大の違いは、ほぼDVD機能を切り捨てたこと。無論録画再生の互換性は残しているが、BD録画への全面切替を意図した製品であることは間違いない。最上位の
ホームシアターモデルBDZ-X90には高画質高音質機能をたっぷりと投入し、廉価なT70/50は録画再生の手軽さを求めた普及機、L70はホームムービーのハイビジョンライブラリ作りに特化したモデルとターゲットのはっきりした商品を打ち出しているのも
ソニーのおもしろさ。松下同様
AVCRECを採用し長時間録画に対応はしているものの、DVDへの記録は不可。ただし松下モデルが自動的に記録してしまうデジタル放送録画時のデータ放送部分を記録しないため、
ソニー機の方が同一容量での録画時間が稼げるという利点もあったりする。松下には無いホームリンク機能も大きい。惜しいのは
i.linkが無いので買い替え時の資産受け継ぎが不可なことか。実売価格はX90が17万円前後、L70が14万円、T70/50がそれぞれ12万円、10万円くらい。店頭でも10万円を切ると見られるT50の低価格はかなり魅力的だ
最後に東芝
前記2社と違い、こちらは
HD DVD機。今までわしは録画時間のあまりの短さから
HD DVDには見向きもしてこなかったのだが、このRD-A301なら良いかもしれない、と思ってしまった。
東芝が採用したHDREC方式ではMPEG4-AVCの圧縮映像だけでなく、MPEG2-TSの放送画質のまま一層DVD-Rに30分記録できる。さらに
MPEG-4 AVCで記録する「TSEモード」は3.6Mbps〜17Mbpsの間で、47段階の画質レート調整が可能とのことで、これはかなり使い勝手が良さそう。推奨モード(8.2Mbps)では
HD DVD-Rに約3時間30分、DVD-Rだと1時間記録できる計算。圧縮画質については実際に見てみないことには判断できないが、評判は概ね良好なようで、これにRD特有の自由な編集機能が加われば録画機としては言うことなしだろう。さらに
i.linkによるTS入出力にも対応しているので、わしのニーズには一番合致しているとも言える。しかもこれで実売は10万円を切り、さらに今なら映画「トランス・フォーマー」の
HD DVDソフトまで付く。なんだか
東芝の営業マンみたいになってしまったが、思わず悩んでしまうほどそそられるモデルだ
以上、録画機としての魅力だけを純粋に見れば正直東芝機を推さざるを得ない。しかしHD DVDとBDを冷静に見比べると今後のフォーマット戦争でHD DVDに勝ち目があるとは思えない。メディアの価格はHD DVD-R15GBとBD-R25GBは実売1000円前後とほぼ互角。どちらも決定打には欠ける
しかしこうも魅力的なモデルが並んでしまうと我慢するのが大変w独身時代なら間違いなく札束握り締めて品定めに向かってしまうところなのだが、もうすぐ子の産まれる身としては、、、んぐぐぐぐ、、、つ、ツライ、欲ちい