ブラッド・ダイヤモンド
WOWOWで鑑賞
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前半は主に90年代後半におけるシエラレオネの国情をリアルに描写する。選挙での投票を阻止するとの名目で村人の腕を無差別に切断したり、誘拐した子供を洗脳して非情な少年兵に仕立て上げたり、人によっては見るに耐えない場面の連続かもしれないが、迫力の描写に一気に引き込まれてしまった。凄惨な場面を描きはするものの、スプラッター的直接表現は極力ギリギリのところで回避しているので少しの間我慢すれば心臓の弱い人でも耐えられることと思う
映画に彩りを加えるレオナルド・ディカプリオとジェニファー・コネリーが思いのほか素晴らしい。こういうシリアスな作品を描く上で、彼らのようなどちらかと言えば「派手目」「甘め」の俳優をメインに配することはある意味冒険だろう。しかし彼らの素晴らしい演技のおかげで重厚なメッセージ性を損なうことなく、エンターテインメント作品として成立させることに成功している。とくにアーチャーを演じたディカプリオが、野卑で狡猾な人物から人間味のある表情を垣間見せるようになるあたり、本当にスゴイ役者になったものだと感心してしまった。ソロモンを演じたジャイモン・フンスーはこれが演技だということすら忘れさせるほどの憑依っぷり。アメリカ人ジャーナリストを演じたジェニファー・コネリーの知的で涼やかな雰囲気もまた彼女ならではのものだろう
「ダイヤモンドは女の最高の友達」なんて歌をアーパー女が歌う作品が作られるそばで、そのダイヤモンドを手に入れるまでにいかに多くの血が流されたかを訴える作品も作られる。しかもその両方が商業作品として成立しうる。T.I.H.(This is Hollywood)