カメラと映画と日本が好き

平成27年6月にはてなダイアリーから引っ越し。岩手県在住の49歳会社員。某マスコミに近いところ勤務。家族:相方&息子 祖国の未来を憂い、特定アジアと国内の反日分子を叩くことに燃えつつ、のほほんと写真を撮ったり映画を観たりするのを趣味とする男の日々。平成26年に突如としてランニングをはじめ、現在ドハマり中

ヒロトの弔辞

もう何度もニュースやワイドショーで見た忌野清志郎の葬儀「青山ロックンロールショー」の報道。弔辞を竹中直人大竹しのぶ甲本ヒロトの3人が読んだそうだが、繰り返し放送されている竹中や大竹の涙の弔辞よりも、ほとんど放送波に乗らない甲本ヒロトの一見ぶっきらぼうな言葉が一番良かった
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/251684/
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/251685/

きよしろー、えー、きよーしろう!

 あなたとの思い出に、ろくなものはございません。突然呼び出して、知らない歌を歌わせたり。なんだか吹きにくいキーのハーモニカを吹かせてみたり。レコーディングの作業中にトンチンカンなアドバイスばっかり連発するもんで、レコーディングが滞り、その度にわれわれは聞こえないふりをするので必死でした。

 でも今思えば、全部冗談だったんだよな。うーん。今日も「清志郎どんな格好してた?」って知り合いに聞いたら、「ステージ衣装のまま寝転がってたよ」っていうもんだから、「そうか、じゃあおれも革ジャン着ていくか」って来たら、なんか、浮いてるし。…清志郎のまねをすれば、浮くのは当然。でもあなたは、ステージの上はすごく似合ってたよ。ステージの上の人だったんだな。

 一番最近会ったのは、去年の11月。それは、ザ・フーの来日公演で、武道館の。その時、あなたは客席の人でした。ステージの上ではなくて。沢山の人が清志郎にあこがれるように、あなたはロックンロールにあこがれていました。僕もそうです。

 そんな一観客としての観客同士の共感を感じ、とても身近に感じた直後、あなたはポケットから何かを出されて、それは、業界のコネをフルに生かした、戦利品とでも言いましょうか、ピート・タウンゼントの使用するギターのピックでした。ちっともあなたは観客席の1人じゃなかった。ぼくがあまりにもうらやましそうにしているので、2枚あったそのうちの1つを僕にくれました。…こっちじゃねえや(ポケットの中を探る)…これだ。ピート・タウンゼントが使ってたピックです。

 これはもう、返さなくていいね。納めます。ありがとう。一生忘れないよ。短いかもしれないけど一生忘れないよ。それで、ありがとうを言いに来たんです。

 数々の冗談、ありがとう。いまいち笑えなかったけど。はは…。今日もそうだよ、ひどいよ、この冗談は。うん…。なるべく笑うよ。そんでね、ありがとうを言いにきました。清志郎、ありがとう。それから後ろ向きになっちゃってるけど、清志郎を支えてくれたスタッフの皆さん、家族の皆さん、親族の皆さん、友人の皆さん、最高のロックンロールを支えてくれた皆さん。どうもありがとう。どうもありがとう。

 で、あと1つ残るのは、今日もたくさん外で待っているあなたのファンです。彼らに、ありがとうは僕は言いません。僕もその1人だからです。それはあなたが言ってください。どうもありがとう、ありがとう!(遺影に右手を振る)

わしはそんなに清志郎のファンってほどでもないから、知ったようなことを書くのはおこがましいけど、一番ファンの気持ちに近いんじゃないかな

申し訳ないけど役者さんの涙はやっぱりどうしてもウソくさくて
<追記>
わしが清志郎をとりあげる件について、「清志郎原発・軍隊絶対反対じゃん」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう問いには「音楽に右も左も無いんだよ」とわしは答えたいです
ポチッとな