クローバーフィールド
録画していたのを寝静まらない息子と格闘しつつようやく鑑賞
クローバーフィールド/HAKAISHA スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2008/12/05
- メディア: Blu-ray
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ハンディカメラで記録されたテープが発見され、再生されているという映画全体の設定以外は、怪獣映画を見慣れた日本人にとってはさほどの目新しさはない。作者が意図したのも間違いなく「ゴジラ」であって、映像にはあちこちでそのオマージュが見てとれる。この作品はおそらく、これに先んじて製作されたハリウッド版「GODZILLA」の興行的失敗を受けて企画された、いわばアナザー「ゴジラ」とでも呼ぶべき作品なのだろうと思われる
「救われない」とか「結局よくわからない」とか「とにかく手ブレが気持ち悪すぎる」とかいろいろご意見はあろうと思うし、そこでストップしてしまう人であれば全然楽しめないだろう。しかし「製作者は怪獣映画(ゴジラ)が作りたかった」「しかしGODZILLAは失敗した」「同じ手法はとれない」「製作費も抑えられるから有名俳優は使えない」というような諸事情をすべて逆手にとった結果と考えれば合点が行くし、結構緻密な計算の上に作られたこともわかる。わしなどは純然たる怪獣映画としてそこそこ楽しめてしまった。観ながら恐怖よりも「次は何が起きるんだろう?」というワクワク感の方が強かったし、小出しにされる情報をヒントに怪物の正体に想像をめぐらせていた時点で完全に製作者側の術中にハマっていたのだと思う
後味の悪さで無理矢理同じ土俵に乗せるなら、「ミスト」の方が映画としての出来ははるかに上だと思う。しかし特撮好きなら「クローバー〜」の方を推すのではないだろうか
映画を観た人同士が推測を立てたり、疑問をぶつけあったりする際、確認のために作品を再見するのも「ミスト」ほどのグロさはないのでやりやすいと思う。そういうマニア的楽しみ方こそこの映画のミソだと思う。例えばわしが気になったのは、怪物の大きさが一貫してないように思えた点。あれは怪物は一匹ではない、ということなのではなかろうか?またラストの観覧車のシーン、バックの海に何かが着水するのだが、あれは怪物が空(宇宙)から来たということを示しているのではないか?などなど。探せば他にもいろいろヒントはありそうだ