WBC日本、メキシコに快勝!
今大会に参加している全チームを通じて最も防御率の良いチーム、メキシコ。そのメキシコに対して6対1という結果は二次リーグ突破へ向けてほぼベストといってよい結果だろう
内容も良い。状態を不安視されていた松坂がしっかり責任イニングを抑え、打線も序盤は拙攻を重ねたものの効果的に加点した。アメリカ戦で打撃が冴えなかった谷繁に代わって出場した里崎が3安打というのも良い流れ。調子に乗りやすい選手だけにこの結果は非常に大きいと見る。韓国戦の先発投手がチームメイトの渡辺俊介とみられるだけに、リード面でも良い影響が期待できる
これで二次リーグ・プール1の対戦成績は韓国2勝、日本・アメリカ1勝1敗、メキシコ2敗。残す試合は日本対韓国、アメリカ対メキシコの2試合。韓国は勝てば準決勝進出が無条件で決定するが、日本、アメリカがそれぞれ勝った場合は日米韓が2勝1敗で並ぶ。日本はもし敗れてもアメリカがメキシコに敗れれば今度は1勝2敗で並ぶ日米墨の2位争いになる。これらの場合の準決勝進出条件はなかなかわかりにくい
今大会のルールでは、勝敗数が並んだ場合、当該チーム同士の対戦における1イニングあたりの「失点率」という摩訶不思議な数値で優劣を決めることとなっている
このルール、一次リーグのグループBで既に適用されているので、これを実例にとって見てみる。グループBではアメリカ、メキシコ、カナダの3チームが2勝1敗で並んだ。当該3国の対戦成績は以下のとおり
アメリカ2−0メキシコ
カナダ 8−6アメリカ
メキシコ9−1カナダ
この場合、最下位の南アフリカとの対戦は完全に無視されるので、各々のチームの当該対戦における総失点はメキシコ3、アメリカ10、カナダ15となる。これを失点率になおすと1位メキシコ0.167、2位アメリカ0.556、3位カナダ0.833となり、メキシコ、アメリカの両チームが二次リーグ進出となった
これを踏まえて二次リーグ・プール1の対戦成績を整理すると
アメリカ4−3日 本
韓 国2−1メキシコ
韓 国7−3アメリカ
日 本6−1メキシコ
日 本?−?韓 国
アメリカ?−?メキシコ
となる。日韓米が2勝1敗で並ぶ場合、ここまでの3国の対戦における失点数は日本4、韓国3、アメリカ10となる。この場合アメリカはメキシコ戦の結果は関係なくなるので、失点率は0.556で確定
よって日本の準決勝進出条件は1試合当たりの失点を5以下に抑えること、つまり5失点以下で勝てばよいことになる。仮に6失点以上しても2点差以上をつけて勝てば失点率で韓国を上回ることになり、これでも勝ち抜けられる
日米墨が1勝2敗で並んだ場合、日本の失点率は0.278で確定。これをアメリカが上回るにはメキシコ戦の失点を2点以内に抑えることが条件となる。メキシコの失点率は日本戦の6失点で既に0.333を上回ることが確定しているため、メキシコの準決勝進出は不可能
※ただし1試合を9イニングとした場合。延長戦になった場合はこの限りでない
早い話が日本は韓国に2点差以上をつけて勝てばいいわけだ。自力で進出できる条件が整ったのだからあとはやるだけ。日本チームの爆勝に期待したい